岡山県の歴史的な神社「吉備津神社」は、複数の神様によって様々なご利益を授かれることで有名です。
中でも注目すべきは、桃太郎伝説のモデルとなった神様をお祀りしている点です。その活躍は、古くからの歴史や伝説によって彩られています。
また吉備津神社自体がパワースポットとして人気も高く、国宝・文化財に指定された数々の建築は、訪れる人々に深い感動と力を与えています。
この記事では、吉備津神社に祀られている神様についての情報や、参拝するとどのようなご利益に恵まれるのか、神社と桃太郎伝説の関係についてなど、吉備津神社の魅力をお伝えしていきます。
また、おすすめのパワースポット、参拝する際のポイント、アクセス情報なども紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
吉備津神社とは?ご利益や歴史は?
吉備津神社は、岡山県にある歴史深い神社で、健康長寿や安産育児など多岐にわたるご利益が得られることで有名な神社です。
主祭神には大吉備津彦命(おおきびつひこのみこと)が祀られているほか、大吉備津彦命の一族が相殿神として共に祀られています。
それぞれの神様には特性や役割があり、参拝者は各々の神様に応じた祈願をすることで、ご利益に授かることができます。
さらに、吉備津神社の魅力は長い歴史や文化財だけでなく、桃太郎伝説の舞台になっていることも最大のポイントとなっています。
吉備津神社が多くの人々に親しまれているその魅力を、これからご紹介していきますね!
ご利益と背景
吉備津神社では、健康長寿、縁結び、夫婦円満、商売繁盛、農業繁栄、厄除けなど、多岐にわたるご利益を授かることができるとされています。
中でも、主祭神である大吉備津彦命が281歳の長寿を全うしたことから、その逸話にちなんで「健康長寿」のご利益を賜りに訪れる人も多いのだそうです。
また、桃太郎にあやかって「安産・育児」のご利益も得られるほか、学問・芸能の神様をお祀りしている「一童社」では、進学合格や芸事上達の祈願に訪れる人が後を絶たないといいます。
それぞれのご利益にちなんだ絵馬が用意されているので、訪れた際はぜひ絵馬に願掛けをしてみてくださいね!
歴史と起源
吉備津神社の歴史は非常に古く、第16代仁徳天皇が吉備国を訪れた際、大吉備津彦命の霊夢によって茅葺宮跡に社殿を建立したのが始まりとされています。
吉備津神社は、かつて吉備国全体の総鎮守として崇められていましたが、吉備国が備前・備中・備後の三国に分かれた後、備中国の一宮としての地位を確立しました。
さらに、その分霊が備前国や備後国の一宮として祀られたことから、「吉備総鎮守」や「三備一宮」とも称されています。
また、神社の本殿と拝殿は全国で唯一の建築様式「吉備津造」という独特の外観を持ち、国宝にも指定されています。
南・北随神門や御釜殿などの文化財も見どころのひとつです。
吉備津神社の神様(御祭神)とその伝説
吉備津神社には「大吉備津彦命(おおきびつひこのみこと)」という神様が主祭神として祀られています。
大吉備津彦命は「桃太郎伝説」のモデルともなった人物と言われており、崇神天皇からの命を受け、吉備の人々を苦しめる鬼「温羅(うら)」を退治したと言い伝えられています。
四道将軍の一人だった大吉備津彦命は、「温羅(うら)」を討伐した武勇の神と称され、吉備国(現在の岡山県西部から広島県東部)を守る神様として、人々に広く信仰されています。
こうした伝説が背景にあるため、吉備津神社で祈願することで、勝負運や厄除けなどのご利益にも恵まれるということです。
吉備津神社の相殿神
吉備津神社には、大吉備津彦命の一族とされる相殿神も祀られており、それぞれの神様がさまざまなご利益をもたらすと信じられています。
たとえば本宮社では主祭神である大吉備津彦命の父神と母神が祀られており、「安産・育児」のご利益を授けるとされています。
また、相殿神とは違いますが、一童社というお社に祀られている学問の神様・菅原道真公(すがわらのみちざねこう)と、芸能の神様・天鈿女神(あまのうずめのみこと)は、「進学合格」「芸事上達」のご利益を授けてくれるといわれています。
一童社には奉納された絵馬が飾られた「祈願トンネル」があり、祈願に訪れたたくさんの人の熱い想いが伝わってきます。
吉備津神社と桃太郎伝説の関係
吉備津神社は「桃太郎伝説」の舞台としても有名です。
その背景には、主祭神である大吉備津彦命が「温羅(うら)」を退治したことにあると言い伝えられています。
伝説によると、かつて人々を苦しめていた温羅を、大吉備津彦命が得意の剛弓で退治しようとした際、温羅が巨岩を投げて弓を防いだといいます。
激闘の末、弓が命中した温羅は鯉に化けて逃走します。そのときに大吉備津彦命も鵜に姿を変え、追いかけた先で温羅を見事に捕らえたという伝説が残されています。
それらのことから吉備津神社の周辺には、桃太郎伝説にちなんだ場所もいくつか残されているようです。
- 矢喰宮(やぐいのみや):大吉備津彦命の矢が落ちたとされる場所
- 鯉喰神社(こいくいじんじゃ):大吉備津彦命が温羅を捕らえた地として伝えられる場所
また、吉備津神社の「御竈殿」には温羅の首を埋めたという伝承もあるそうです。
吉備津神社のパワースポットは?
吉備津神社のパワースポットはたくさんあります。
本殿と拝殿は「吉備津造」と呼ばれる日本唯一の建築様式で造られており、この建物自体が強い霊験を持つパワースポットとされています。荘厳な佇まいの中で祈りを捧げると、不思議と心が軽くなる人も多いのだとか。
さらに目を引くのは、長さ約360メートルにわたる木造の回廊です。市の重要文化財にも指定されており、この回廊をゆっくり歩くことで心を浄化し、前向きな気持ちにさせてくれるパワースポットだと言われています。
また、神社の裏には「吉備中山」という山がそびえ立っています。この山は「神の山」として古くから崇められ、自然が放つエネルギーや生命の息吹を感じることができる神聖なパワースポットとされています。
もはや神社全体が神秘の力に包まれたパワースポットと言えますね。
吉備津神社はパワースポットとして有名なだけでなく、ロケ地としても選ばれるほどロケーションが抜群の神社なんですよ♪
吉備津神社を参拝するときのポイント
吉備津神社には国宝に指定されている本殿や、重要文化財とされる建造物がいくつもある他、境内の至る所で歴史や伝説を感じることができます。
国指定の重要文化財とされる「北随神門」「南随神門」「御竈殿」「木造獅子・狛犬」は是非とも見ていただきたいポイントの1つです。
「北随神門」から階段を上っていくと、国宝に指定されている「吉備津造」の壮大な本殿が目の前に現れます。ここでしっかりと心を込めてお参りをしましょう。
さらに全長約360メートルの回廊も吉備津神社の魅力の1つです。回廊途中には「えびす宮」や「祖霊社・三社宮」があり、それぞれにお参りすることで、さらに深いご利益を得られると言われています。
参拝の記念には、本殿左手の社務所で御朱印を記帳してもらってくださいね。
吉備津神社の場所とアクセス
吉備津神社は岡山県岡山市の北区に位置しており、田園と緑豊かな山に囲まれた、のどかで落ち着いた場所になっています。
具体的な場所とアクセス方法はこの通りです。
〒701-1341 岡山県岡山市北区吉備津931
公共交通機関を利用する場合
吉備津神社の最寄り駅は、JR吉備線の「吉備津駅」になります。
そこから吉備津神社までの距離は約700メートルほど。歩いていけば10分ほどで到着するので、徒歩でのアクセスは非常にオススメです。
駅から神社までの道のりでは、松の並木道を眺めながら鳥居をくぐったり、のどかな田んぼや風情ある景観を楽しみながら神社まで歩けばあっという間に到着してしまいますよ。
JR吉備線は1時間に1〜2本しか電車がないため、事前に時刻表を確認して参拝時間を決めておくといいですよ。
車やタクシーを利用する場合
吉備津神社には無料の駐車場が完備されているので、車でのアクセスもスムーズです。
岡山自動車道の「岡山総社IC」または「岡山IC」から約15分ほどで到着します。
また駐車場はかなり広々としているので、混雑する時間帯を避ければ快適に駐車可能です。
タクシーを利用する場合、「吉備津駅」からであれば所要時間は1分ほどで、料金は約700円程度です。「JR岡山駅」からタクシーを利用する場合、所要時間は約20分。料金は約3,200円程度です。
料金は交通状況により変動する場合があるため、事前に確認してみてくださいね。
まとめ
吉備津神社は、岡山県を代表する歴史深い神社で、健康長寿や安産育児などのご利益が多岐にわたる点が大きな魅力です。
主祭神の大吉備津彦命は、桃太郎伝説のモデルとして知られる英雄的な神様で、地域の守護神として広く信仰されています。
また、国宝に指定された「吉備津造」の本殿や拝殿など見どころも多く、神社全体がパワースポットとして多くの参拝者を惹きつけているといえます。
この記事を読んで、歴史と伝説の息づく吉備津神社までぜひ実際に足を運んでみて下さい。きっと素晴らしいご利益にも恵まれるはずですよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
コメント